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【横須賀】超巨大バーガーの名物店「ラウナ」は元板前店主の技も光る【ネイビーバーガー】

本記事は、神奈川県横須賀市のご当地グルメ「YOKOSUKA NAVY BURGER(ヨコスカネイビーバーガー)」を提供している飲食店をレポートするシリーズ記事。

今回は、横須賀を代表する都市公園「三笠公園」からほど近い、横須賀街道沿いに店を構える「Restaurant LAUNA(ラウナ)」!

2009年1月30日(金)、市内4店舗で販売開始された「ヨコスカネイビーバーガー」。同店はその開始4店舗のうちの1軒であり、また、「よこすか海軍カレー」「横須賀海上自衛隊カレー」「ヨコスカチェリーチーズケーキ」「横須賀ブラジャー」と合わせて5種類のご当地グルメを揃える、“ご当地グルメレストラン”である。

オーナーシェフの平野耕司さんは、横須賀生まれ横須賀育ちの37歳。地元に根ざした、老若男女に愛されるレストランをとの想いから、2008年3月17日(月)に「ラウナ」をオープン。

開業当初から、奥様と共に夫婦でお店を切り盛りしているそうだ。

手作りのハワイアンなインテリアが微笑ましい、アットホームな雰囲気の店内1Fは、全テーブル席で14席。2Fにもテーブル席が用意されており、計30名まで着席可能とのこと。

『ハイスクール・フリート』や『艦隊これくしょん-艦これ-』など、横須賀が舞台となったアニメやゲームの関連品も数多く展示されている。


▲ヨコスカネイビーバーガー¥1380-(税別)

じゃーんッ!! これが「ラウナ」の「ヨコスカネイビーバーガー」!!

でっ、でっ、でけえええええええええッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!

思わず笑っちゃうほど、超絶BIG。

直径約20cmの“顔面サイズ”なバンズは、天然酵母を使用した特注品で、ほんのりとした自然な甘味が特徴。表面がこんがりと焼き上げられており、サクッと軽くて香ばしい!

たっぷりの輪切りトマトとフレッシュレタス、スライスオニオンに加えて、さらにデフォルトでベーコンとチーズもトッピングされているッ!

そしてパティは、粗挽き牛肉と二度挽き牛肉をMIXして手ごねしたもの。

バンズに合わせた平べったい形のパティを粗挽き肉だけで成形してしまうと、焼き上がり時に割れやすいため、適度に練られた二度挽き肉を混ぜることで、ワイルドな食感を残しつつ、“つなぎ”の役割を持たせているそう。

赤身肉の旨味がふんわりと広がる、力強くも優しい味わいだッ...!

わほーい!!

持ち上げてみると、めちゃくちゃ重いのなんのって。ナイフとフォークで上品に頂いてもいいが、やはり、大口をあけて豪快にかぶりつくのがたまらんぜーッ!!!

ちなみに、「ヨコスカネイビーバーガー」と「よこすか海軍カレー」を一度に両方味わえるセットメニューや・・・

重量1.5kgを超える、「メガトンネイビーバーガー」というデカ盛りも販売している。

第二次世界大戦後から米海軍を通じて、様々なアメリカ文化が現在進行形で広がっている横須賀にとって、ハンバーガーは歴史的に所縁の深い食べ物であり、「ヨコスカネイビーバーガー」は一介のご当地グルメの枠を超えた、地域文化を色濃く感じられるグルメブランドとして価値が高い。

自身も身内に、米海軍横須賀基地(通称“ベース”)に勤めていたアメリカ人の叔父を持つという平野さんに、「ヨコスカネイビーバーガー」に対する想いやこだわりなどについて話を伺った。


▲平野さんは2児のパパ。子育てにも奮闘中の“イクメン”だ。

――― まずは、「ラウナ」開店までの経緯を教えていただけますでしょうか。

平野さん:高校卒業後から自分のレストランを開くことを目標に置いて、ヨコスカ調理師専門学校で基礎を学んだのち、鎌倉にある懐石料理店「御代川」で板前修業をしました。

――― 「御代川」といえば、多くの文化人も懇意にしたという、老舗の高級料理店ですね。

平野さん:焼き方、八寸場(※前菜作り担当)、揚げ場、と経験させていただきました。どうしても20代のうちに独立したいという想いがありましたので、その後は居酒屋に転職してお酒の勉強をしたり、経営面の実践をするために、江の島の近くにある飲食店の立ち上げにも携わっています。

――― 当初から、開業場所は地元の横須賀に決めていたのですか。

平野さん:実家が近いという点もありますが、昔から、仕事場は常に海のそばにこだわっていて。

――― 「御代川」も、由比ヶ浜から徒歩数分です。

平野さん:趣味がマリンスポーツ全般なので、楽しいことがあったら海に行き、辛いことがあっても海に行きます。なんといいますか、“海人間”なのです。

――― 「LAUNA(ラウナ)」という店名の意味は。

平野さん:ハワイの言葉で「出会う」という意味です。お客様との出会いを大切にしたいという気持ちを込めて、名付けました。

平野さん:一応、それと。

――― それと。

平野さん:調理師学校の在学中に、研修でハワイに行く機会がありまして。

――― 調理研修でハワイ、ですか。

平野さん:英語の説明が理解できなくても、食材の状態だけで判断しながら調理を進められるか試される、という。

――― なるほど。

平野さん:その時にたまたま、今の妻と出会ったのです。

――― 奥様と。

平野さん:そんな意味も込めて。

――― なんと素敵な。


▲奥様は横浜市出身で、ご実家が農業を営まれているとのこと。

――― 「ヨコスカネイビーバーガー」を最初期に販売した1軒であるわけですが、お店で取り扱おうと思った理由とは。

平野さん:市役所から企画のお話をいただいた際に、職員の方と「言葉や人種にとらわれず、みんなで笑って楽しむ方法として、食事は世界共通だよね」という意見で一致しまして、販売を決めました。

――― 販売するにあたって、こだわった点や苦労した点はありますか。

平野さん:ハンバーガーは高さで迫力を出すことが通例ですが、ウチは当時から女性のお客様も多かったので、幅を広くする方法をとりました。高さは約9cmに抑えています。

――― 約9cm、というのは何か意味が。

平野さん:一般的に女性の口は、7cmほどしか開かないと言われています。高さを約9cmにすれば、手で持った時に上下で1cmずつヘコみますから、ぴったりの大きさで口一杯に頬張れるようになっています。

――― すごい。パティの凝り方といい、匠の技ですね。

平野さん:あとは地産地消にもこだわりたかったので、横須賀産の地場野菜と、妻の実家で採れた新鮮な野菜をふんだんに使用しています。


▲独創的な幅広の形にした理由は、誰もが思い切った食べ方ができるように。

平野さん:ただやはり、「ヨコスカネイビーバーガー」自体が新規に立ち上がったブランドでしたから、いかにして認知度を高めるか、という点は大変苦労しました。

――― 「ヨコスカネイビーバーガー」を注文されるのは、どういった方が多いですか。

平野さん:最初の頃は流行好きな方と、観光客の方がほとんどでしたが、今ではベースに勤める米兵さんも含めて、様々な方に親しんでいただいています。

――― アメリカ人の親戚がいらっしゃるとのことですが、平野さんは英語のほうは。

平野さん:いや、私自身は飲食店内で使う単語くらいしか分からないんです。叔父は長く日本にいますから、日本語がペラペラで、日本語でしか会話をしないのです。

――― ふふ。横須賀で取材をすると、似たような話をよく聞きます。

平野さん:メニュー表やスタンド看板に書かれている英文も、米兵の常連さんたちが考えてくれています。とても親切な方が多くて、お客様として来店した方が、1年くらいすると友達に変わっている感じで。

――― 現在は複数のご当地グルメを提供されていますが、開店当時はどんな料理がメインだったのですか。

平野さん:和洋食料理と、ハワイアン料理とが半々でした。

――― 平野さんの料理におけるテーマや、心がけていることなどはありますか。

平野さん:どんな料理を作るときでも、「奇想天外でありたい」と思っています。わざわざ外食でウチに来て下さる方に、「美味しい」と感じてもらうのは当然の義務ですので、それだけでなく見た目の面白さをはじめ、様々な工夫を凝らすようにしています。

私個人が大食漢ということもあって、料理をドドン!と出すスタイルにも重きを置いています。

――― 「ヨコスカネイビーバーガー」も、まさにドドン!ですね。

平野さん:何品も頼まなくても、ひと皿でドドン!と満足できるような。


▲「ヨコスカネイビーバーガー」にフライドポテト(税別¥250-)を追加すると、バーガーの上に山盛りでドドン!


▲今年夏からの新メニュー「横須賀ピッツァ・ブラック(税別¥1680-)」も、たっぷりのシーフードマリネと野菜がドドン!


▲「ブラック」の名の通り、黒ゴマとアーモンドの皮を手作業ですり潰したペーストをベースにした、黒いカレーソースが味の決め手!


▲シーフードマリネに使用するイイダコは、三浦半島で水揚げされたものに限定。プリプリ!


▲平日限定の日替わりランチでは、パスタやサンドイッチ、オムライスなどを提供。

――― 近年の横須賀の街に対して、思うことはありますでしょうか。

平野さん:私が子供の頃は、横須賀は少し危ない街、という印象を持たれていたように思います。今では安全な観光地、というイメージに変化してきていて、地域文化が伝わるイベントも年々増えているので、嬉しく思っています。

――― 「よこすかカレーフェスティバル」など、グルメイベントにも積極的に参加されていますね。

平野さん:横須賀の魅力と共に、お店の存在も知ってもらえたら何よりです。

――― 最後に、今後、お店をどのように発展させていきたいですか。

平野さん:たとえば、調理師学校の校外研修がおこなわれる際に、後輩にあたる生徒たちに「ラウナで学びたい!」と言ってもらえるような。商売面だけではなく、色々な人が色々な目的で“集うお店”を、今以上に目指し続けたいです。

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ご当地グルメ「ヨコスカネイビーバーガー」 全店舗取材レポート まとめ記事

【店舗情報】

Restaurant LAUNA(ラウナ)
■住所:神奈川県横須賀市本町1-15
■営業時間:11:00~21:00(L.O 20:00)
■定休日:月曜(※祝日の場合は営業)
■公式サイト:https://launa-yokosuka.owst.jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/RestaurantLAUNA
■公式Facebook:https://goo.gl/qrSD11